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  • 【開催レポート】大人の自由研究。Vol.01  「これからの人生、どう生きる?」 誰かと話すことで、学びは深まる。

    開催レポート

    大人の自由研究。Vol.01
    「これからの人生、どう生きる?」 誰かと話すことで、学びは深まる。

    ■やず本や、「大人の自由研究。」はじめました!
    子どものころ、大人になったら勉強しなくていいし自由に好きなことができると思っていました。
    しかしいざ大人になってみるとそんなに自由を感じないし、責任は増えたし、
    ゲームやスマホ、楽しい娯楽もたくさんあって、意外と時間をうまく使いこなせません。
    実は読書する時間は減ったかも…なんて方も少なくないのでは?

    そんな中で、やず本やがこれからも大切にしていきたいのは
    「体験」「出会い」「知的好奇心」。本を通じて人生を豊かにする提案です。

    学びなおしたいこと、読みたい本、行きたい場所…。
    さまざまなテーマの自由研究を準備していこうと考えています。

    ■記念すべき第1回めの自由研究。
    2023/2/22(水)、第1回めの講師に橘川幸夫さんをお迎えして開催した研究テーマは「これからの人生、どう生きる?」
    コロナ禍で激減した他者との対話≒雑談。
    そんな対話を少しでも取り戻そうと、サブタイトルには“誰かと話すことで、学びは深まる”と付けました。
    橘川さんを囲むように、共に人生について語らうために集まった皆さんとの対話型人生相談がはじまりました!

    冒頭では編集者として歩んできた橘川さんに、本との付き合い方についてお話いただきました。

    まず背筋が伸びたのは「本は読者のもの」という言葉。
    近年増えてきた情報主体の本は、とてもわかりやすく忙しい現代人に寄り添い、流行りに遅れない、
    という一面も持っていますが、本当の本とは自分のためにあるものだ。
    ココロで読む読書は、自分の未来と地続きで足元を照らしてくれるという読書の原点を、
    参加者それぞれが思い出したような一幕でした。

    ■活字の未来と、これからの本
    30代までに本は読み切ったから自分で書くことにした、とおっしゃる橘川さんですが
    「今の子どもは活字に慣れている」とおっしゃいます。
    昨今スマホ中毒、デジタルデトックスが叫ばれていますが、なるほど!
    活字という側面では確かに現代の子どもほど活字に親しんでいる世代はないかもしれません。
    そう考えると活字の未来は明るい。
    SNSの台頭で、だれもが自由に活字をパブリッシング=公にする(発信する)時代だからこそ、
    そこから新しい文学、出版、ひろくは新しい文化が生まれています。
    新たな本の時代が、まさに今、到来しているのかもしれません。

    ■みんなの人生相談
    イベント後半では、参加者それぞれの人生相談へ…!
    Q.月曜日を思うととても憂鬱になります。仕事との付き合い方を教えてください。
    A.仕事以上楽しいことを見つければいい。そうすれば日曜日は休息日。

    Q.今年から日記をつけていますが自分の文章がどうしても好きになれません。自分が納得する文章とは?
    A.いちばん大事なことは“読んでくれる人がいること”理解されなくてもいいから読んでもらい、自分を理解する訓練をすることが大事。

    Q.ハラスメントを恐れる上司と話が通じない部下に対してモヤモヤする気持ちが払拭できません。
    A.まず部下との年齢差がある場合、若者にはあなたと共通の価値観がありません。
    どうしたら問題解決できるか共に考えることが必要。
    押し付けるのではなく本人から考えを引き出し、それを面白がることが必要。価値観がシフトしていっている。

    Q.自分とは何か?
    A.自分ひとりじゃいけない。他者との関係を考えてみる。他者はすべて自分の可能性であって、人類とは可能性の集団であると考えると他者も愛せる。

    おわりに
    悩みは常にとても個人的なことなのに、誰かと話すことで
    そこからヒントが得られたり、ほかの人の相談を耳にすることで視野が広がったりと、
    思いがけない方向に向かうからこそ楽しい、自由研究らしいイベントになりました。
    明確な答えを得られなくても、明日への一歩を踏み出す力が湧く。
    それこそやず本やが目指す「大人の自由研究。」でありたいと再確認した一日でした。
    お近くの方はぜひ気になる自由研究へご参加ください!

    講師紹介

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    橘川幸夫(Yukio Kitsukawa)
    メディアプロデューサー、出版編集者、マーケッター、コンサルタント。株式会社デジタルメディア研究所所長。
    橘川幸夫は1972年に音楽雑誌「ロッキング・オン」の創刊に参加し、
    1978年に「紙のインターネット」と呼ばれている全面投稿雑誌「ポンプ」の創刊編集長に。
    その後、参加型メディアの開発を追求。
    ’96年、株式会社デジタルメディア研究所を創業。
    インターネット・メディア開発、企業コンサルテーションなどを行う。
    原稿執筆、講演など多数。

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